NsBC-ネクストステージ・ビジネス・コンサルタンツ-経営コンサルタント、服部吉伸による大阪のコンサルタント企業

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経営論集

2008年02月
第93号 タカヤマ金属様が『きらめき企業賞』を受賞されました2008.02.28 (木)

1.受賞の理由タカヤマ金属工業株式会社(金属製品製造販売・雨とい受金具、建築金物 他 1955年設立)が、大阪市の栄えある『きらめき企業賞』を受賞されましたので、皆さんにお知らせいたします。
(※受賞されたのは2007年です。)
T常務、N次長、U課長の3名に弊社の『戦略プロフェッショナル講座』を受講していただき、
Mさんが『経営塾』に毎回欠かさず出席されています。
<受賞理由>
①生後満6ヶ月から小学校就学の始期に達するまでの乳幼児が利用することができる事業所内保育所を創業時から設置し、すでに51年の継続実績がある
②ひとり親や共働き家庭の子どもたちが就学後も春・夏・冬休みなどの時期には一時的に利用できるようにしている
③社員が仕事と家庭生活を両立できるよう環境整備を行っている。2.表彰基準表彰基準は大阪市内に事業所があり社員300人以下で下記の(1)~(4)のいずれかに該当する企業等になっています。
(1)女性が起業し男女共同参画に取り組みながら発展している企業等
①今後の女性起業家の目標となるような取り組みをしている。
②斬新で創造的なアイデアで事業を成功させている。
(2)女性社員の能力活用や職域拡大(チャレンジ支援)に積極的に取り組む企業等
①女性の管理職を積極的に登用している
②これまで女性が少なかった職域に女性を積極的に配置している。
③女性の再就職を積極的に受け入れている。
④その他、女性の能力を積極的に活用している。
(3)仕事と家庭の両立支援(ファミリー・フレンドリー)に取り組む企業等
①男女がともに育児・介護のための短時間勤務や在宅勤務など柔軟な働き方ができ、実際に活用されている。
②男女がともに育児・介護休業制度が取得しやすく、積極的に活用されている。
③次世代育成支援対策行動計画を策定し取り組んでいる。
④その他、男女がともに仕事と家庭が両立しやすい工夫がある。
(4)その他、男女共同参画に向けたユニークな取り組みを進める企業等3.『愛』を制度として確立私はタカヤマ金属工業株式会社の会長、社長も存じ上げております。
人格に余裕があり、いつもニコニコとしておられ、一生懸命、経営を行なっておられます。
以前から保育所のあることも存じ上げていましたが、創業時の町工場の時代から開所しておられたということを今回の表彰で知り、正直、驚いています。
大概は企業経営が上手くいき、余裕ができた時に行うことが多いのですが…
愛情を制度として運営されている好事例だと思います。
タカヤマ金属工業株式会社様のホームページは以下の通りです。
一度、訪問してみてください。
最強の営業軍団が、『学習する組織』を構築し、ますます強く、かつ洗練されてきておられます。http://www.takayama-kk.co.jp

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第92号 テーマをもって生きる2008.02.23 (土)

中小企業診断士コースの意義『中小企業診断士コース』というのが、中小企業大学校東京校にあります。
診断士の一次試験を合格した人を対象にした7ヶ月間の長期講座です。
第3期生の講義が、2007年3月22日から開始されました。
私は、『経営戦略論』の講義で開始早々の3月26、27日と講義を受け持ちました。
I氏、H氏という優秀なスタッフが組み立てた講座です。
私をコース開講直後の3日目に起用するということは、何か意図があるに違いないと考えました。
この講義における私の役割は普通に考えれば、
①経営戦略理論を講義する
②経営戦略形成能力を受講生が育成するようにもっていく
ということにあります。
事務局はこの役割以外に
③受講生に7ヶ月の間に何をどう学ぶべきなのかということを考えてもらう
④自分独自の学習方法を考えてもらう
⑤専門分野の決定とテーマの設定を早い時期に行うように仕向ける
といった点を私を通じて行なおうとしているのではないかと考えました。
なぜなら、経営コンサルタント志望者、企業、団体などから派遣された受講者が、中小企業診断士コースを受講し、『様々なことを勉強して賢くなりました』ということは当り前であって、もっと上に目標が設定されているはずだからです。
中小企業診断士コースは、カリキュラム、テキスト、システム、ケースなどがよく吟味されています。しかし、経営全般にわたってカリキュラムを設定する必要があり、畢竟、網羅型にならざるをえないのです。
このため、高度な専門能力を確立することは受講生の考えに委ねざるをえないのです。
中小企業診断士コースを受講して単に賢くなった次元の人とテーマを設定し自己の専門分野を確立しスキル・ノウハウを習得した人とでは、極めて大きな学習格差・能力格差が出てしまうのです。
現実にはその差が、経営コンサルタントとして自立できるかできないか、あるいは派遣元に対して具体的な提案や研究レポートを提出できるかできないかという差になって出てくるのです。
逆に考えると、『無目的に7ヶ月間も学習に対して高いモチベーションを維持することは困難である。専門分野・テーマの設定という課題を具体的に持った方が、モチベーションを維持しやすいのではないか』という考え方も成立するのです。
また、欲張らずに具体的に課題・テーマを設定することも成功の条件になるのです。7ヶ月間を意義あらしめるためにこのため、私の講義は経営戦略理論を紹介し、その上で戦略形成能力を育成する一方で
①学習方法
②専門分野確立の必要性
③今、取り組んでいるテーマの価値によって人間の値打ちが決まる
④どの程度の範囲ができ、かつ水準に達すればプロフェッショナルといえるのか
といったことをレクチャーすることが求められていると理解し、それを実行しようという衝動が体内を駆け巡るのです。
これは経営戦略論の講義から脱線したり、講義に幅を持たせたりすることによって行います。
私は真面目に
・専門分野を確立する必要性
・専門分野の確立は、テーマを設定することから始まる(専門分野を決めて、具体的なテーマを設定する方法もある)
・効果的な学習方法
・プロフェッショナルの水準
といった点を経営戦略論と共に論じました。夜、一緒に飯を食い、飲む1期生、2期生の一部の人々の学習法の実態、現在の状況を私は聞いています。
結局、専門分野を確立できず、自立の準備ができず、診断士資格を取得したものの…
という状態になっている人が一部に存在しています。
私は、早い時期に『テーマを持つ』『専門分野を決めるべきである』と思い、3期生の人たちと毎晩、夜ご飯に付き合いました。
たまたま、その日が誕生日という人もいて、楽しく盛り上がりました。ありがとうございました。韓国料理店もおいしかったです。頭の良し悪しではなく、人生を明るく生きる勉強ができたことのない私が、自己訓練によって、何とか経営コンサルタントとして飯が食えているのは、テーマを設定し、それを一応、解決・達成すると、また次のテーマを設定するというように『テーマを連鎖させた』というところに秘訣があります。
テーマを連鎖させることができたのは、『人間の価値は、今取り組んでいる課題・テーマの価値によって決まる』ということを思い続けたことによると思います。
それと『好学・好職』(好きなことを学んで、好きな職業につくということです)という考え方もテーマを連鎖させることができた要因になります。

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第91号 『学習する組織と中小企業経営』講座の開講に向けて2008.02.22 (金)

1.学習する組織に対する誤解を解く多くの中小企業経営者は『学習する組織』に関する学習をしていません。
このため、『学習する組織』という言葉の持つ語感から、あるいは自己の経験から『学習する組織』について次のような誤解を持っている場合があります。
<学習する組織に対する経営者の誤解>
①学習などという高尚なことは当社では無理である
②学習などというアカデミック(・・・・・・)なことは当社では無理である
③学習よりも仕事優先である
④勉強しない社員が多く、勉強させることが困難である
⑤当社は外部機関の講座を受講させており、学習はできている2.学習する組織とは『学習する組織』とは、
・業績向上の長期的プログラム
・長期的な社員の能力開発
という2つを掛け算したものです。
『学習する組織論』とは
①実戦的
②実務的
③業績との関連が強い
④ためにする学習ではない
⑤社員が自ら学ぶ
⑥外部ではなく、自社内の創造性を生かす
⑦日常の仕事の中からも学ぶ
というものです。3.学習する組織の成果について『学習する組織』は中小企業経営にとって極めて有効です。
このような結論を下せているのは、世界の経営コンサルタントでも未だ少数だと思われます。
つまり、『学習する組織』に関して指導経験をもつ経営コンサルタントがほとんど存在していないということです。
2004年以来、10指に余る企業に『学習する組織』を導入してきました。
すべて中小企業です。
そこで得られた結果(すべて途中経過です)は、
①社員の成長の速度が早くなる
②企業内のスキル・ノウハウの育成が促進される
③経営理念、ミッション、ビジョン、経営戦略などに対する認識が深まる
④管理者が能力を育成し、管理レベルが向上する
⑤ミドル・アップダウン・マネジメントが機能し始める
⑥ソリューション能力が向上する
⑦経営の速度が速くなる
⑧戦略的経営が実行される
⑨社員の自発的な行動が増える
といったことです。
これらはすべて途中経過の報告である。
優れた臨床例が見られるということです。4.受講後の到達水準『学習する組織と中小企業経営』講座の受講後の到達水準としては、
①学習する組織の必要性の自覚
②自社の学習する組織のイメージの確立
③学習する組織の導入に必要なスキル・ノウハウの習得
④学習する組織の内容の理解
⑤学習する組織が、企業内のどこで、誰が成長させているかのイメージを持つ
といった点にあります。

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第90号 戦国武将に見るミッション・スティツメント2008.02.21 (木)

1.朝倉英林壁書大名には『領国経営』という仕事があります。
殖産を豊かにし、治水工事を行い、米を作り、民を安んじ、武を強化し、外敵から自領を守ることをもって経営といったのです。
下克上とは、下が上に克つ(勝つ)ということを表しています。
下が上に勝って、最初に戦国大名となったのは、北条早雲だといわれています。
しかし、目立たないのですが、最初に下が上に勝って大名規模の領土、つまり一国を獲得したのは越前の朝倉孝景だったのです。
孝景は越前守護の斯波氏の代官でしたが、応仁の乱の中で越前の支配者になってしまったのです。
朝倉孝景が越前の守護になったのは、北条早雲よりも20年早い1471年のことです。朝倉英林壁書一、朝倉家においては宿老定むるべからず。その身の器用・忠節によりて申し付くべき事。
一、代々、持来たり候などとて、無器用の人に団ならびに奉行職預けらせまじく事。
一、天下静謐(せいひつ)を為すといえども、遠近の諸国に目付を置き、常にその風儀を窺(うかが)うべく事。
一、名作の刀、脇差等。さのみ好むまじく候。その故は、たとえ万疋太刀を持ちたりとも、百疋鑓百丁には勝れまじく候。然れば万疋をもって百疋の鑓を百丁求め百人に持たせ候ば一方は相防ぐべき事。
このような定義が17条あるのが、『朝倉英林壁書』です。
以上の4条は、能力主義、調査、武器などについて述べたものですが、
これ以外に倹約、領国経営、軍事体制などについて定めています。
最も画期的なのは、500年以上も前の科学が発展していない時代、戦争に出かける際に占いなどに頼るなという迷信の払拭・否定を図っていることです。
さらに主要な家臣に城下への移住を強制したことも孝景が最初であると思われます。
いずれの条項も具体的で解釈に紛れがなく、正しく伝わることは確実視されます。
朝倉家はこの100年後に織田信長によって滅ぼされてしまいます。
これはいくらミッション・スティツメントが優れていても、経営者に経営能力がなければ、
淘汰されていくことを表しています。2.朝倉英林壁書から社是・経営理念を学ぶ『朝倉英林壁書』から学ぶべきことは
①記述が明瞭で解釈に紛れがない
ということがまず第一点に挙げられます。
次に学ぶべきことは
②能力主義、倹約、情報収集・分析、迷信の否定、軍事態勢・組織、領国経営、武器(設備投資)などについて明確に定義していることです。
上の4つ目の条項である『万疋太刀を持ちたりとも、百疋鑓百丁には勝れまじく候』というのは、企業経営でいえば設備投資に当たるものです。
役に立たない1億円の機械やシステムよりも1000万円の気のきいた機械やシステムの方が良いといっているのです。
つまり、『キチンと定めなければならないことを明確にして定めている』ということが学ぶべきことなのです。
社是・経営理念は3カ条程度で短文にせよというのは誰が決めたことなのでしょうか?
逆に窮屈な発想を強いられ、畢竟、抽象的な文章になり、その挙句に変わりばえのしない社是・経営理念になってしまっているのです。
経営に対するあるべき姿、企業の存在根拠は、もっと自由に発想して決定すべきだと思います。
アメリカの企業のミッション・スティツメントは『朝倉英林壁書』のように自由に展開されているではないですか。3.日本企業の社是・経営理念に盛り込むべき切り口企業が、あるいは経営者が
・自由に、伸び伸びと
・自社のあるべき姿を描き
・自社の存在根拠を明確にしよう
とした場合、何が考慮されるかを考えてみました。
この場合、考慮されてもよい項目は以下の表のように多数存在しています。
経営者はこの表にない項目を含め、自由に社是・経営理念を制定することができるのです。
21世紀は『学習する組織の時代』になります。
特に先進国では、企業の知的水準を飛躍的に向上させて、知によって企業の将来を切り開く必要があります。
もっとよく考えて、社是・経営理念を改革・制定するようにしてもらいたいと考えています。
かけがえのない企業を大切にしていきましょう。経営理念に制定してもよい項目候補1.環境・地域・社会・環境との関係
・一市民としての役割
・良き市民として
・社会、地域社会、コミュニティとの関係
・社会的な責任2.技術・製品・品質・コア・コンピタンス
・製品について(品質、性能、安定、成分・素材など)
・こだわり3.社員と職務遂行・社員の能力開発・成長
・職場環境について
・業務遂行について
・報酬
・プロセスの改良4.ステークホルダー・株主、納品業者などのステークホルダーとの関係
・パートナーシップ5.顧客・市場について・市場について
・顧客との関係
・顧客満足と品質
・商品哲学6.ビジョン・企業の将来について
・ビジョン
・開発
・挑戦
・成長
・成功への戦略
・組織
・新規ビジネス7.コンブライアンス・遵法
・高潔さへの責任8.組織・企業体質・コミュニケーション
・権限の委譲
・管理者の役割・リーダーシップ
・学び続ける
・基本的信条(どのように行動するか)
・基本的目標(何を達成しなければならないか)
・基本的計画(どのようにして達成するか)9.価値観・共通の価値観
・共通の目標
・バリュー
・このミッションを達成するために
・このミッションを達成することで
・事実に基づく行動
・基本的な目標
・具体的な活動目標
・評判
・財務

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第89号 アメリカの企業のミッション・スティツメント体系2008.02.14 (木)

アメリカの企業のミッション・スティツメントは
①企業としての使命・果たすべき役割、何を理想としているのか
といったことをまず明確にしています。
その後は、
②その補足説明
③共通の価値観、具体的な使命・役割・理想
などを定義しています。
ごく稀な事例を除いて、日本企業のような3カ条の制定という形式をとっていません。1.GEICO☆のミッション・スティツメントGEICOのミッションは
①ミッション
②ビジョン・ステートメント
③業務遂行の五つの原則
という3部作になっています。2.IBMIBMは、
①基本原則
②IBMの基本的信条
という2部作を採用しています。3.アーサー・D・リトル経営コンサルタント会社の老舗であるアーサー・D・リトルでは、
①ミッション
②基本理念
という2部作を採用しています。
しかし、基本理念が
・クライアントへの責任
・スタッフへの責任
・オーナーへの責任
・品質への責任
・高潔さへの責任
というように5項目に分かれ、丁寧に定義されています。4.ジョンソン&ジョンソンジョンソン&ジョンソンのミッション・スティツメントは
・われわれの信条
という一項目ですが、2000文字程度の長文であり、品質、顧客、社員、社会、環境、ステークホルダー、投資などについて丁寧に定義されています。5.GEゼネラル・エレクトリックは
・基本方針
を掲げています。
これは日本企業と同様に、『バウンダリレス』『スピード』『ストレッチ』という3項目だけです。6.トラメル・クロウ総合不動産サービス業のトラメル・クロウは
①ビジョン
②基本原則
という2つを掲げています。
さらに基本原則が、
・顧客
・社員
・職務の遂行
・収益性
という4項目でフォローされています。7.メルク医薬品大手メーカーのメルクは
①われわれのミッション
②われわれの基本的信条
③われわれの未来
という3つを掲げています。
③の『われわれの未来』の中に
・コミュニケーション
・開発
・権限の委譲
・リーダーシップ
・報酬
の5項目が定義されています。8.ロウズホームセンター大手企業のロウズでは、日本企業と変わらない文字数で『ビジョン』を制定しています。9.アメリカン・センチュリー(投資会社)6項目程度の『われわれを導く信条』を制定しています。10.インテルインテルは
①われわれのミッション
②われわれの価値観
③われわれの目標
の3つを制定しています。
②の『われわれの価値観』の中に
・顧客志向
・結果志向
・規律正しさ
・優れた職場環境
・品質
・リスクに挑む
等が定義されています。
③の『われわれの目標』では
(1)マイクロプロセッサーの市場で首位の座をさらに強化する
(2)PCをインタラクティブ・デバイスとして世界中に普及させる
という形でそれぞれ5~6項目の目標を掲げています。11.エイビス(レンタカー)少し変わっていますが、まず初めに『優秀さの追求』を制定し、その後に
①ビジョン・ステートメント
②バリュー・ステートメント
を制定しています。12.ケロッグ(食品メーカー)ケロッグは『われわれのミッション』のみを制定しています。
その中に
①職場環境
②共通の価値観
③収益と成長
④社員
⑤消費者の満足と品質
⑥高潔さと倫理性
⑦社会的な責任
を定義しています。13.サウスウエスト航空有名なサウスウエスト航空では、短いミッションを制定し、その後に『社員へ』と題した定義を行なっています。14.ジョージア・パシフィック紙・パルプの大手企業であるジョージア・パシフィックは
①ビジョン
②成功への戦略
を制定し、成功への戦略の中でコミットメントと目標を掲げています。15.メアリー・ケイ化粧品のネットワーク販売を行なっているメアリー・ケイでは
①ビジョン
を掲げ、
②学び続ける会社
を制定しています。16.ターゲット流通業の大手企業で総合ディスカウンターのターゲットは
①われわれの使命
②商品哲学
③経営哲学
④社員こそが主役である
という4項目を掲げています。
商品哲学を掲げているところに流通業の特徴が出ています。17.マリオット顧客の利用にあわせるために、料金体系が異なるホテル業態を数多く経営しているマリオットは
①ミッション
②ビジョン
という体系で全業態のホテルをカバーしています。
同じくホテルを経営するザ・リッツ・カールトンも信条、ミッション・スティツメントという体系で経営理念を制定しています。18.ガーバーベビーフード大手であるガーバーでは
①ミッション
②このミッションを達成するために
③このミッションを達成することで
という3段階でミッションを定義すると同時に、その実現を図っています。19.グッドイヤータイヤのグッドイヤーでは
①品質こそが顧客の満足を得るカギである
ということを最初に述べ、品質重視を掲げています。
次に
②基本原則
を述べています。
この中に
・顧客の満足
・プロセスの改良
・社員
・事実に基づく行動
という4つの課題を展開しています。20.トムズ・オブ・メイントムズ・オブ・メインは天然素材のパーソナル・ケアに貢献している会社ですが
①われわれの信条
②ミッション
という2つを制定しています。21.ボーイングボーイングは、『会社の指針』を提案しています。
そして、この中に
・長期的ミッション
・基本的な目標
・具体的な活動目標
・高潔さへの誓い
・ボーイング管理職の特性
という5つを掲げています。22.モトローラモトローラは、『われわれの基本原則(全社員の最大の責任)』としてトータルな顧客満足を掲げています。
この中に
・基本的信条(どのように行動するか)
・基本的目標(何を達成しなければならないか)
・基本的計画(どのようにして達成するか)
というように、実現を目指した論理展開を行なっています。23.レオ・バーネット優れた広告代理店であるレオ・バーネットは
①会社のミッション
②経営の基本原則
を展開しています。
経営の基本原則の中に
・製品
・顧客
・社員
・環境
・組織
・新規のビジネス
・評判
・財務
・高潔さ
というように、多くのことを定義しています。24.ジレットジレットは
①ミッション
②現在の中核商品
③価値観
を制定しています。
③の価値観の中で
・社員
・顧客志向
・良き市民として
という定義を行なっています。
事例で挙げたアメリカ企業の社是・経営理念はGE、ロウズの2社を除くと、
いずれも比較的長いミッション・スティツメントを掲げています。
その理由は伝えたいことを伝えようとしているところに本質があります。
日本の企業の社是・経営理念は、伝えたいことが伝わっていないという嫌いがあります。
社是・経営理念は短文で書かなければならない、その数も3つ程度にしなければならないという変な思い込みがあるようです。
もっと自由に、形式にとらわれず、最も大切な自己の存在とその理想とするところを開陳すべきであると思います。
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第88号 社是と経営理念の定義2008.02.12 (火)

1.社是、経営理念などの用語の整理(1)社是とは広辞苑を引きました。
まず、『是』とは『道理にかなったこと、良いこと、正しいこと』という意味と『満足すべき状態にあること』という意味があります。
このことから、社是とは会社の唱える道理であり、正義であり、そして会社として満足すべき状態を示したものであるということです。
つまり、『会社の目指すべき最高の状態を示したものが社是である』ということになります。
これはあるべき姿を表しており、ビジョン系の定義になります。(2)社訓とは次に『訓』をみてみましょう。
訓とは『教え導くこと、さとし、戒めること』を表しています。
このことから、『社訓とは会社が示す最高の教え、導きであること』を指しています。
つまり、『会社の教え、さとしが社訓である』ということです。
これは明確に社是とは区別されます。(3)経営理念とは『理念』とは『俗に事業・計画などの根底にある根本的な考え方』を指していると広辞苑にもあるように、根本的な考え方≒生存理由=レーゾンディテールを表しています。
つまり、『企業の存在意義を定義するものが経営理念になる』ということです。(4)社是、社訓、経営理念の整理これらを整理しますと
・生存理由・・・・・・・・・・・・・経営理念・・・・・・・・・レーゾンディテール
・社是・・・・・・・・・・・・・・・目指すべき最高の状態・・・ビジョン
・社訓・・・・・・・・・・・・・・・会社の教え・導き・・・・・行動・思考の指針
ということになります。
これ以外に行動指針、品質方針などがありますが、これらは名称通り具体的な課題について定義を行なったものです。
以上のことから、日本企業が一般的に『経営理念』と称しているものは、『社訓=あるべき姿』と『理念=生存根拠』との混合物であると理解することができるのです。2.経営理念の形骸化問題なのは、社是、経営理念、社訓などについて社内の教育でどれだけ位置付けを整理し、内容を説明しているかということです。
昇格試験などでその意義、意味、内容について問うということを行なっているのでしょうか?
また、社内、ステークホルダーを中心とした社外への浸透を図っているのでしょうか?
会社案内に掲載している事例を見ますが、多くの会社は会社案内にも経営理念を掲載していません。
そのように軽く、無視できる程度のものであるならば、抹殺、廃棄してしまってはどうでしょうか?
いや、そうはいかないということであるのなら、社員の多くが理解し、かつ世に誇ることができるすばらしい『社是・経営理念』に変えたらどうでしょうか?3.組織の存在理由と目的のために社是・経営理念は必要社是・経営理念は、
①組織の存在理由を明確にする
②組織の目的、あるべき姿を明確にする
③社員、ステークホルダーにロイヤリティを持ってもらう
④組織という生き物に生きる方向性を与える
といったことが必要であり、やはり社是・経営理念は必要とされるのです。4.尊敬される会社の『社是・経営理念』に必要な要素社是・経営理念は、
①社是が組織目的、つまり、あるべき姿を明示する
②経営理念が組織の存在根拠を明らかにする
という役割を果しています。
日本の企業は経営理念といいながら、多くの場合あるべき姿の社是の方を制定している場合が多いのです。
そして、その文章は短く間違いがあり、キチンとした経営理念になっていないのが現実です。
ホンダオブアメリカのところでも『内向きの定義』であり、株主、ステークホルダー、社会、環境との関わり合いが不明確であるという指摘をしました。
また、内向きの定義であるにもかかわらず、社員の能力開発、昇進・昇格、報酬などについては何も述べられていないことも指摘しました。
これらのことから、社員、株主、ステークホルダー、社会、地域、環境などとの関係において、紛れがなく、感動を呼び起こし、尊敬される会社になるための『社是・経営理念』について考えていきたいと思います。
つまり、言葉が悪いのですが、徹頭徹尾、ブランド戦略として社是・経営理念を捉えたいと思います。5.社是・経営理念に必要な要素社是・経営理念の中で取り扱いが必要であり、明確な方向付け、あるいは定義が必要とされる要素として
①社員の尊重、能力開発
②ステークホルダーと自社との関係
③品質に関して目指すもの、方針
④地域、社会への自社の貢献
⑤企業も良き一市民であるという定義とその役割
⑥環境をどう捉えているか、その保全について具体的な行動
⑦自社のコア・コンピタンスは何なのか?それをどう活かすのか?
⑧組織の目的は何か?ビジョンは何か?
⑨社員に求める仕事観
⑩自社の求める共通の価値観は何なのか?
などを考慮する必要があります。

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